儚い羊たちの祝宴
アガサクリスティを読んで久しぶりにミステリーの世界に浸りたくなったので、Amazonでオリエント急行殺人事件をぽちった。それが届くまで家の本棚にあった本でも読むことにした。
米澤穂信の小説で一番好きな作品。この作品の魅力は酔いしれるほど上品な語り口である。お嬢様が集う読書サークル「バベルの会」を中心に、五つの事件が起こる。凝ったトリックなどはないものの、予想外の結末でカタルシスを感じられる。ダークな世界観が好きな人におすすめ。
私が特に好なのは、「玉野五十鈴の誉れ」。
これがまあ百合なのである。孤独なお嬢様に仕える忠実な召使の主従関係。そしてお互いに対する激重感情、たまらん。ネタバレしないからみんな読んでくれ!!!
ちなみに今年香川に玉野五十鈴という店名のカフェがOPENしていた。パンケーキを出しているようなおしゃれな店なのになぜこの本から引用したのか気になる。