ネムルバカ
大学の女子寮で同室の先輩ルカと後輩ユミの日常漫画。
アーティストになるという夢を追いかけるルカと、平凡でやりたいことが見つからず怠惰な生活を送るユミが対称的に描かれる。
ゆるい日常の中でゆるい会話が繰り広げられるが作品に流れるテーマは将来や夢のことで、このままじゃいけないと思いつつも行動に移せない葛藤や、意識高い系の自称アーティスト、行動せず口だけ達者な同期、などとかなり生々しい描写がある。
特に作中に出てくる駄サイクルという話は結構グサッときたし気を付けようと思った。
※駄サイクルとは、自称アーティト同士が、見る→褒める→作る→褒められるを繰り返す進歩のない慣れあい空間のこと。
目標を持つルカと、そうでない無気力に生きる大学生三人で会話するシーンで、お互いの姿が宇宙人に映っている描写があるのだが、この感覚わかる~って思った。
双方で行動原理が異なっていて、同じ言葉を喋れども、文脈が違うがために完全に理解しあえない存在だと諦める感覚。(うまく言語化できないけど根っこの部分が違うよなという話)
別にどっちが良いとか悪いとかじゃないんだけど、夢に向かって努力してる人はやっぱりかっこいいよね。
個人的にはこういうモラトリアムな学生生活にすごく憧れがある。私は短大だったのでそんな暇もなく卒業してしまった。こういう時間にこそ人間の本質が出るんだろうな~。